円安が進むと、外貨建て保険の、解約した際に戻ってくる解約返戻金が円換算で増加する可能性がある一方、保険料の支払いが家計の負担になることも考えられます。
こうした状況から、外貨建て保険の解約タイミングについて関心をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、為替レートの変動だけで解約を決めるのは早計かもしれません。
解約返戻金の額だけでなく、様々な要素を考慮した上で、ご自身の状況に合った判断を下すことが大切です。
外貨建て保険解約のタイミング
円安で解約返戻金は増える
円安とは、日本円の価値が相対的に下がり、外貨、特に米ドルの価値が上がっている状態を指します。
外貨建て保険は、保険料の運用や保険金・解約返戻金の受け取りが外貨で行われるため、円安の局面では、受け取る外貨額を円に換算した際に、より多くの日本円を受け取れる可能性が高まります。
例えば、1ドル100円の時に10万ドルの解約返戻金を受け取る場合、1,000万円となりますが、1ドル120円の円安時には1,200万円となり、200万円多く受け取れる計算になります。
円安で保険料支払いは増える
一方で、円安は保険料の支払いにも影響を与えます。
外貨建て保険の保険料も外貨で設定されているため、円安が進むと、日本円で支払う保険料の総額が増加します。
例えば、毎月300ドルの保険料を支払っている場合、1ドル100円であれば月々3万円ですが、1ドル120円になると月々3万6千円となり、負担が増えることになります。
特に、毎月保険料を支払う平準払いの場合、為替レートの変動によっては、当初の予定よりも家計の負担が重くなる可能性があります。

外貨建て保険解約判断の注意点
早期解約で元本割れリスク
外貨建て保険を解約する際には、早期解約による元本割れのリスクに注意が必要です。
契約期間が短い場合、解約返戻金から差し引かれる「解約控除」が大きくなる傾向があります。
これにより、為替差益があったとしても、解約控除や為替手数料などを差し引いた結果、支払った保険料の総額を下回ってしまうことがあります。
商品によっては、一定期間内の解約では解約返戻金が受け取れない場合もあるため、契約内容の確認が不可欠です。
税金と手数料を考慮する
外貨建て保険を解約して解約返戻金を受け取る際には、税金と手数料が発生します。
解約返戻金が、それまでに支払った保険料の総額を上回る場合、その差額に対して所得税がかかります(契約者と受取人が異なる場合は贈与税)。
また、ドルから円への両替にかかる為替手数料や、保険会社への手数料なども考慮する必要があります。
これらの費用を差し引いた後の手取り額を把握しておくことが重要です。
解約タイミングは総合的に判断する
外貨建て保険の解約タイミングは、単に円安か円高かという為替レートの動向だけで判断すべきではありません。
まずは、なぜ外貨建て保険に加入したのか、その加入目的を再確認することが大切です。
解約返戻金が目標額に達しているか、将来的な運用益の見込み、そして加入期間や手数料、税金なども含めて、総合的に判断する必要があります。
これらの要素を多角的に検討し、ご自身のライフプランや家計状況に照らし合わせて、最適な解約時期を見極めましょう。

まとめ
外貨建て保険の解約を検討する際、円安は解約返戻金を円換算で増加させる可能性がある一方、保険料の支払いが家計を圧迫する要因にもなります。
解約時には、早期解約による元本割れリスク、解約控除や為替手数料といった諸費用、そして解約返戻金にかかる税金など、考慮すべき点が複数存在します。
為替レートの変動は重要な要素ですが、それに加えて、ご自身の加入目的、将来設計、そしてこれらの諸費用や税金を総合的に考慮した上で、最終的な解約の判断を下すことが求められます。



